2023年 春のハイキング

歴史の道 ウワナベ古墳・秋篠寺コース(約9km)

[新大宮駅~ウワナベ・コナベ古墳~平城宮跡~秋篠寺~西大寺~大和西大寺駅]

日  時  6月17日(土) 10時集合

集合場所  近鉄奈良線 新大宮駅

 

9km間に古墳が6つ。奈良は古墳のまち!をリアルに実感

■県内屈指の規模を誇るウワナベ・コナベ古墳

 

 梅雨真っ只中でのハイキングということで、何よりも雨を心配しましたが、当日は快晴。何とラッキー! 実は10年以上続くハイキングの会ですが、これまで一度も雨によって中止になったことがありません。世話役の森垣さん(10期)の晴れ男ぶりと人徳のおかげでしょう。

 

 さて当日10時、近鉄奈良線、新大宮駅に15名が集まり、北に向けて市街地を歩き始めました。日本最初の公開図書館「芸亭」伝承地をすぎたあたりから、徐々にのどかな風景となり、ウワナベ古墳(全長255m)に着きました。すぐ隣にはコナベ古墳(全長204m)がありあます。ともに周囲に壕を巡らし、埴輪なども出土している、典型的な前方後円墳なのですが、何しろ大きすぎて全体を見ることができません。県内でも屈指の規模を誇る古墳なので、仕方ありません。ともに被葬者はわかっていません。

 ウワナベ・コナベ古墳を過ぎれば、奈良の史跡・社寺を結ぶ散歩道歴史の道をてくてくと歩くことになります。平城坂上陵、道標と地蔵、ハジカミ池、葛城神社などを過ぎて、やっと今回のハイキングの中間地点の平城宮跡に着きました。

■13年ぶりに再訪した平城宮。復元が進んでいます

 

 平城宮跡の一角には屋根付きのベンチが並んでいます。昼食には格好の場所です。ここで弁当タイムです。

 昼食後は、じっくりと平城宮跡を見学します。

 実は、ハイキングの会で、ここを訪れるのは2回目。前回は、2010年秋・遷都1300年祭りの時でした。当時は大極殿と朱雀門だけが復元され、遣唐使船もあったような記憶があります。それに比べれば、今回、復元された建築物が随分と増えていました。

 まず、平城宮跡の一角に建てられた遺構展示館(無料)へ。ここでは、発掘した状態(遺構)をそのまま見ることができます。建物の柱跡がとくに印象的です。

 宮内省と推定されている役所も復元され、その西側には天皇の住まいである内裏跡。その南側には、0年間ほど使われた第二次大極殿跡があり、基壇や柱跡などが復原されています。実は、大極殿に第一次と第二次があるとは知りませんでした。

 そしてメインの第一次大極殿に入りました。間口44m、奥行20m、屋根の高さ27mで、平城宮の中でも最大の建物です。ここから南側を見ると、第一次大極殿の南門が復元されています。その先には朱雀門もあるはずですが、見えません。そのほか、東院庭園なども復元されているようです。

 大極殿を背景に集合写真を取ったあと、資料館(無料)に入ると、土器や瓦、木簡など発掘調査の出土品が展示されていました。

■30度の暑さに負けて、秋篠寺からバス

 

 ハイキングを再開。佐紀神社、釣殿神社をへて、孝謙天皇陵、日葉酢媛命(ひはすひめのみこと)陵、成務天皇陵、さらに近鉄平城駅を横目に見ながら進むと、八幡神社、そして神功皇后陵へ着きました。ここで少し休憩をとり、秋篠寺を目指して歩きます。

 実は、この日、晴れたものの、やけに暑い。奈良の最高気温は30度。真夏日であります。日焼け止めクリームを塗り、水分をとるなど、細心の注意を払うものの、暑さが体にこたえます。

 やっと着いた秋篠寺は、木造伝技芸天像(国重文)で有名な古刹。苔で覆われた境内は、ひっそりと静寂な雰囲気に包まれています。

 秋篠寺を出た後は、西大寺を見学して、大和西大寺駅に到着の予定でしたが、私を含めて、みなさんグロッキー状態。みんなの意見で、バスに乗って駅まで移動することになりました。無理をして熱中症にでもなったら大変です。懸命な判断だったと思います。

 駅に着いた後はお待ちかね、居酒屋で乾杯。冷えたビールの旨さはこたえられません。今回のハイキングでは、大小合わせて、6つの古墳を巡りました。奈良にはいかに古墳が多いか。古代史に興味のある人は最高の場所ですね。みなさん、お疲れ様でした。<22期・竹内明久>